DIPの佐山です。
2017.06.27

ものづくりの喜びと、対話への御礼

郷山に佇む素材豊かな平屋/土間空間

 

 

 

6月24日、25日の見学会はとても感慨深い時間が過ごせました。

日々の設計や、作品づくりの多用さを理由に三年ほど見学会を開催しておりませんでした。施主の大島様ご夫妻のご厚意や事務所移転後1年して環境も充実したこともあり今回の企画を実行した次第です。

「ゆるやかな、対話ができる見学会にしたい。」というのが三年ぶりのこの企画のコンセプトでした。現在設計中のお客様とは素材や空間のイメージなどを対話させていただき、平屋や終の棲家を想うお客様とは、家づくりへの夢やこれからのライフスタイルなどについてお話させていただきました。

お客様と設計の打ち合わせ時、わたくし的には笑顔でありながらも真剣勝負のように気持ちが張りつめていますが、今回の2日間はゆったりした意識で会話でき、違う角度で設計中の作品も思考できたように思います。良いアイデアが生まれたような気持ちです。 次回は8月初旬頃に「クールモダニズムですが上品な自然素材を使用した平屋」をご観賞いただけるよう施主の方とお話し中です。

「ゆるやかな見学会」に、ぜひお運びください。

郷山に佇む素材豊かな平屋/アプローチ

 

 

2017.06.04

五月晴れの祝い・ 子供たちへの継承と記憶 ・ 進行中現場にて・・

 

 

五月晴れの好き日。 上棟式が行われました。

棟梁の祝詞 → 投げ餅 → 直会(宴会)、と正式な建前です。

地方によって内容に多少違いはありますが、施主の方の想いは一緒。

工事の安全 /   建物の無事の完成 /   職人への感謝 /  地域や親族へのご挨拶など。

今回は施主の方の強いお気持ちもあり、上の写真のようなお菓子や祝い銭、紅白餅

などをまく投げ餅の儀式もありました。現在、30代の方でも幼少の頃には近所で同じような

「建前」があったようですが、今の子供たちが大人になった時にそのような記憶を持っている人は

とても少ないのでしょうね。

正式な上棟式を誰もが行うのはなかなか難しいことですが、建築の世界に身を置く人間としては、

ものづくりの過程で、  お金を出す人(施主)、思考する人(設計者)、形作る人(専門職人)

が「良いものを創ろう」という思いを共有する瞬間を残してゆきたいですね。

現場定例打ち合わせ会は真剣な場ですが、節目に一緒に祝い、ご飯を食べ、語らう、というのも

大切なのだと改めて想う一日でした。施主の方に感謝。

下の写真は今回、上棟式を行った住宅のスタディーモデルです。

 

 

 

2017.05.27

建築・ 旅・ もてなしの地へ・・・cap2

鈴木大拙館 夕景

 

 

 

 

 

 

建築の旅、つづきです。

金沢の目的は谷口先生設計の鈴木大拙館を見たかったから。それと21世紀美術館との「差」を感じたかったから。

インド~中国~日本、 禅を含んだ東洋思想を分かりやすく国内外に広めたのが鈴木大拙。

「禅とは自己の存在の本性を見抜く術であって、それは束縛からの自由への道を指し示す。

言い換えれば、我々一人一人に本来備わっているすべての力を解き放つのだ、ということも

できる。」  

と鈴木大拙は語っています。   これを読んだときに、最近話題のマインドフルネスの考え方に

近いな、と感じました。  皆さんはマインドフルネスやったことありますか?

スティーブジョブズも禅の思想や哲学に影響を受けていたのは有名ですね。

禅の本をホンのヒトカケラ読むと、その思想と谷口先生の無駄のないシンプルで美しい建築が共鳴してくるのがわかります。

忙しい日常から離れて自己を見つめる機会を与えてくれる空間です。

 

鈴木大拙館 昼景

 

 

 

 

シンプルなサイン

 

 

回廊

 

 

 

 

 

全体図

 

 

 

 

 

見切りと目地

 

 

 

 

水盤内の石目地と見切りステンレスの位置が通っています。京都の平成知新館でも同じ納まりでした。

低い天井

 

 

 

 


下の写真は21世紀美術館のオープンスペース。その下の写真はマイケル・リンの加賀友禅をイメージした

壁画。人気のスペースなので人が沢山いました。特に女子が。

大拙館とは対照的に21世紀美術館は来館者もとても多く、本当に10代から20代くらいの若い人が多かったです。大拙館では20代らしき人は見かけませんでしたね。21世紀美はほぼ観光地化しているようですが

積極的にアートに触れるのはいいことですね。個人的な感想は曲面の壁やガラスがどれだけドラスティックな空間になっているのか楽しみにしていたのですが天井が高いだけで、何か大味な空間でした。

美術館って少し緊張するような心持で、作品を感じながら自分の感想を想い巡らす場所、というのがわたしの中での美術館像でしたが、良い意味で真逆の空間でした。妹島さんや西澤さんの設計の思想はそういうところにあったのかもしれませんね。

 

 

対照的な二つの建築ですが、

やはり設計やデザインには「思想(コンセプト)」が大切だということが確認できました。

 

 

21世紀美術館

 

 

 

 

マイケル・リンの壁画

 

 

 

 

2017.05.23

建築の空気感・・  施主検査を終えて

栃木県南部にて、進行していました平屋の住宅です。

週末に施主の方ご夫婦による完成検査を行いました。上の写真は中廊下にあるハイサイドライト(高窓)です。

中廊下が存在する住宅プランは最近では貴重ですが、今回設計させて頂きました住宅の中廊下の長さは18.2mあります。つまり10間ですね。自然光の陰影も綺麗。東西の妻面にはハイサイドがあり朝陽と夕陽を家の中心に届けてくれます。

 

 

リビングの勾配天井と水平梁。

ラワン材の強すぎない木肌の色は端正です。

 

 

 

こちらの空間は本当は能動的に使う「場所」なのですが、とても 凛 として静的な空気感が漂っていました。理由はきちんと有るのですが後日また書かせていただきます。

 

 

インテリアは端正で上品な感じですが、外観は土着的でありシンプルでも有ります。玄関前。

 

良質な建築や住宅には、内部と外部の素敵な差異感があったり、空間によって微妙に変化する幾つかの空気感があります。自分に似合う素敵な洋服をまとうと気持ちが高揚するように、お施主様にも喜んでいただきました。

ご夫婦の優しいお人柄、アイデンティティーが表現できたように思っています。

 

 

 

 

2017.05.11

建築 ・ 旅 ・ もてなしの地へ・・・cap1

 

 

春の桜が咲く少し前に金沢とその近郊に行ってきました。

心に響く建築やアート、食や宿のおもてなしを探求する旅。

「もてなしドーム」と銘打つ門構えがあるだけあり、街の各所や人々が一つにまとまっている印象でした。

数回に分けて旅情をお伝えできればと思います。

最初にアップした写真は谷口先生設計、鈴木大拙館の思想空間です。外観も美しいですので後日アップいたします。

開口部の中心からコンクリートの化粧目地、照明、トップライトと

プロポーションデザインの素晴らしさが際立ちます。外の水盤が見えますが、黒壁の中で切り取られた絵の

ようで自然の移ろいを感じることができました。

上の写真は間接照明が綺麗につながっていますが、下の写真を見ると照明のジョイント部が

少し影になっていました。炎のようにも見えるのは瞑想空間の演出なんでしょうか。

シームレスの使い方と照明デザイナーを調べてみます。

 

 

 

 

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