DIPの佐山です。
2022.02.02

素材探求の旅 Japan Home & Building Show 2021@東京

 

 

 

 

 

寒さ厳しい毎日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

私、佐山もスタッフも、まだまだ遠い春の訪れを恋しく思いながら、日々仕事に励んでおります。

さて今回は、昨年11月の中旬ごろ、スタッフとともに、東京ビッグサイトで開催されていた「Japan Home & Building Show2021」へ行った際の建築探訪のお話です。

新型コロナウィルスの流行もあり、2年ほど東京へ行くのは避けていました。コロナ前には、情報収集や自らの感性をアップデートしたいという思いもあり、頻繁に都内に出向き、展示会などにも必ず参加するようにはしていたのですが、このような状況もあり足が遠のいておりました。しかし、11月ごろはちょうど流行が収まってきたタイミングだったこともあり、感染対策をしながら、東京ビッグサイトと併せて、都内の気になるスポットも巡って参りました。

東京ビッグサイトへ行く前に立ち寄ったのは、南青山にある「ニコライ バーグマン」です。(※正式には「ニコライ バーグマン フラワーズ & デザイン フラッグシップ ストア」)。ニコライ氏は、フラワーアティスト兼デザイナーで、マッシブな紙箱に花を敷き詰めた「フラワーボックス」でご存じの方も多いと思います。

 

 

 

当時は鮮烈的デザインだったフラワーボックスも、最近では色々なショップで見かけるようになりました。それでもやはり「ニコライ・バーグマン」のフラワーボックスの、細部まで洗練された美しさは、他とは一線を画し、大切な方へのプレゼントにも最適です。

南青山のフラッグシップストアに行ったのは随分前のことですが、お客様へのプレゼントの選定も含め、併設するカフェでも食事をしました。

 

 

 

鉄筋コンクリート造で、内装はスケルトン。こういった建物は、飲食から物販へ、物販から事務所へ、事務所から住宅へ、と、制限少なく用途を変えやすい、つまり「コンバージョン」をしやすいことが特長です。

地価の高い都内では、このような投資した建築が長く収益を上げてくれることはとても大切ですね。経年しても飽きられないシンプルなデザインも必要だと、改めて感じました。

その後、青山通りから神宮外苑まで、いちょう並木を眺めながら、国立競技場へ。

 

 

 

 

 

ちょうど、美しく色づいている時期でした。

 

 

 

 

 

 

隈研吾氏の国立競技場は、建物が突如そこに現れたかのように錯覚するほど、周囲の景観に溶け込んでいましたし、隈事務所の設計思想が具現化されていることも感じられました。一方で、ダイバシティーを叫ぶ東京の中では、幻となったザハ・ハディド氏デザインの国立競技場が「似合っていた」と感じましたし、安藤忠雄氏の当時の発言も理解できました。

 

 

 

 

その後は、本題の「Japan Home & Building Show2021」へ。

このイベントは、建築に関する建材やインテリア、設備やサービスなど幅広い製品を見ることができる、国内では最大規模の展示会です。

 

今度、ディップでは「石積みの塀」を設計・施工したいと考えていたのですが、ちょうど香川県の庵治石開発協同組合が出展しており「庵治(あじ)石」について詳しく話を聞くことができました。

 

 

 

 

 

そもそも庵治石は、関東では聞き慣れない石かもしれません。

香川県の庵治地方で採掘される花崗岩で「花崗岩のダイヤモンド」とも呼ばれ、高級石材という立ち位置です。

世界的な彫刻家のイサム・ノグチ氏は、庵治石の素晴らしさに魅了され、産地にアトリエと住居を構えたほどです。

ディップでは、その庵治石を使い、エントランスなどの壁に、石積みのようなデザイン施したいと考えております。

 

 

 

 

そのために、石の特長から加工方法、仕入れの仕方まで詳しく話を聞いくことができ、良い時間でした。

また「松井木工」という広島県の家具メーカーの展示も拝見。

 

 

 

 

 

 

 

職人の手によって、細部まで丁寧に作られた木製家具は「流行り廃りのないデザイン」が魅力的でした。

実は家具だけでなく、キッチンもあり、意外にも価格は高額な部類には入りません。

 

 

 

 

 

キッチンは、お施主様が迷われる場所の1つなので、ディップでは、常に選択肢を増やしていきたいと考えております。

今回の「松井木工」のキッチンも例外ではなく、今後の設計やデザインに合わせてディップからのご提案をさせていただく場合もありますし、もしご興味があればお声がけいただければと思います。

思えば、今までは当たり前のように、こういった展示会には毎回参加して最新の情報を得ておりましたが、コロナのような事態を経験すると、情報が集まる場所のありがたみを実感いたします。これからもまた以前のような頻度で参加できるような世の中になると良いのですが…。

その後は、GINZA SIX内の蔦屋書店に立ち寄ってみたり、六本木のイルミネーションを眺めてみたり、久しぶりの東京の空気に浸って参りました。

 

 

 

ちなみに、こちらは蔦屋に飾ってあった額縁の写真です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

額縁とマット、絵のバランスが良いと感じました。最近、お施主様のお子様が描いた絵を、こっそり額装してプレゼントするサプライズをしたばかりだったので、余計気になります。設計のラフ画などを額装して差し上げても良いかも?なんて思案中なので、参考になりますね。

 

今回の宿泊は「グランド・ハイアット東京」

海外の宿泊客が多く、英語が飛び交う空気に触れると、英語力の向上を意識します。そんな話を同行したスタッフに話したところ、「社内で1日1回、ちょっとしたひと言を英語で話してみましょう。」なんてアイディアが出るなど、ふとした経験が、新たなアイディアにつながり、実行してゆくのは、小さなイノベーションですね。最近はポケトークを購入し会話しています。

 

 

 

コロナでしばらく足が遠のいていましたが、東京には独特の文化があると思っています。「良いものも悪いものも、一番のものが集い、そしてそれを見極められる人が成長する」という風土を感じます。私も今まで以上に、観る・聴く・食すなどの場面を通して、新旧文化や良質で有益な情報を取り込み、お客様のライフスタイルやデザインのご提案に活かして参ります。

 

2022.01.20

設計・施工事例紹介 -東京から宇都宮/那須への移住をお考えの方へ

敷地南よりのファサード/Façade from the south of the site

 

 

厳冬の折、みなさま如何お過ごしでしょうか。  DIPの佐山です。

最近は晴れた日も風の冷たい日が多く、本格的な冬の気配を感じます。

社内でのデザインデスカッションだけでなく、設計や施工現場への立会いなども多くなり、

忙しくも時の達つ早さを感じる日々を過ごしております。

さて今回のブログでは、現在進行中の設計・施工案件のご紹介をしたいと思います。

特に今回は設計・施工だけでなく、東京から栃木県への移住をお考えの方にも読んでいただきたい建築日記です。

ご依頼主は、ご夫婦で東京にお住まいのHさんご夫妻。

那須に移住して家を建てたいとのことで、ホームページからメールにてお問合せをいただきました。

那須や栃木にはご縁がなかった、とのことでしたが、1度旅行で来た際の印象が良かったことや、ご夫婦ともに完全リモートが可能なお仕事だったことが、移住のきっかけだったようです。

実は、最近こういった東京などの首都圏から移住をご希望される方からのお問合せが増えています。

Hさんご夫妻のようにリモートワークでの働き方が推進されたことや、宇都宮や那須は、東京から直通の新幹線が止まり、時間も1時間くらいということもあって、「案外近い」ということに気づかれる方が増えているのかもしれません。

私自身は、栃木県にいる時間が長いので、栃木の観光地でも「日常エリア」になってしまいますが、那須の自然や近くの温泉など、のんびりと楽しめる、いいスポットがたくさんありますね。

また、同じご予算でも、東京と比較すると宇都宮や那須などでは、土地や家の大きさなど、スケール感を生かした「叶えられることの幅」が断然違います。

東京は土地そのものが高いですから、狭小地にどう家を建てるか、などが大切になって、趣味の部屋や広い庭などは、かなり厳しくなるように思います。

自分の理想の家を建てて、地方の「スローライフ」を満喫しつつ、東京に出るにも負担が少ない場所という点でも、宇都宮や那須などは、ライフスタイルが大きく変容した現代の「コロナ後のちょうどいい」場所なのではないでしょうか?

Hさんと、初めてお会いしたのは2020年の8月。

家が完成するまでは、お住まいは東京ですから、ほとんどのお打合せはリモートでさせていただきました。

ご夫妻の希望は平屋。ご夫婦それぞれでリモートワークができる書斎をご希望で、ご趣味の音楽スタジオや、バーコーナーなどのご要望もあり、またJR那須塩原駅にお車で10~15分程度の距離感で、自然(山眺望、木々、広い空、太陽、風)を感じるロケーションという条件もありました。

ご要望を叶えるためには、当然ながら広くて山奥でない土地が必要です。ただ、私どもは、土地探しから設計・施工までワンストップで対応しているので、まったく問題ありません。

一般的な建築会社では、すでに土地を持っている方を好む風潮がありますが、ディップでは土地を持たない方(土地探しからスタートしたい方)からも大歓迎です。

それは、ご依頼主様のご要望を聞いたり、会話を重ねたりする中で、価値観や好み、考え方への理解が深まりますから、その後の設計も、よりご希望にあったものをご提案しやすくなるからです。

また書類上の土地の面積や形状だけでなく、実際のロケーションなどを自身で確認できるのも建築家、デザイナーにとってはとても大切なことです。

土地を買う、家を建てるということは人生で初めての方がほとんどですから、当然分からないことだらけです。不安もあるかと思います。

ディップでは、土地を安心してご購入いただけるように、土地や周辺環境のリスクに関して、プロの視点でお調べしています。詳しくはDIPホームページ内の「土地から探すデザイナーズ住宅」をご覧ください。

H様も出会って2ヶ月後には、土地を決定していただき、細かい設計案を詰めていくことになりました。

こちらは実際に決定した土地です。

選定中の土地を東から見る 季節は夏 /Looking at the selected land from the east, the season is summer/

 

 

土地の購入 「秋」/Land purchase “Autumn”

 

 

着工時/ At the start of construction

 

 

2022年1月

 

 

そして、お聞きしたご要望をもとに模型を使ったご提案も致しました。

H様邸 スタディースタディー模型/Study model of a house

 

 

模型は、社内の模型専門のモデラーと建築デザイナーとが細かい打ち合わせをしながら制作してゆきます。ご自身の家がどんな家になるのかを瞬時に、かつ継続的にイメージ出来るので、ご提案のツールとしてほぼ全てのクライアントの皆様にご提示させて頂いております。

リビング奥より南庭を望む/View the south garden from the living room

 

 

上の画像はCGですが、模型と違い素材のテクスチャーや空間の広がり自然光の陰影をイメージしていただくことができます。

また、外観のプロポーションや微妙な色彩の濃度もイメージもしやすいかと思います。

南からのファサード/Façade from the south

 

 

こうした2次元の設計を3次元にビジュアル化してご覧いただき、ご意見をいただく、という打合せを繰り返して、ご満足いただける設計まで作り込んでいきます。その際に大切な事は「イメージを共有する。」ということです。今回も、50~70枚はデッサンや図面を描いております。

また、東京からの移住の際、地方の銀行のことなど分からない方がほとんどだと思います。

御承知のように住宅ローンは都市銀行、地方銀行、ネット銀行、フラット、など様々な窓口があります。どの窓口も検討は可能ですが、東京などの首都圏から移住の際は、地元の銀行でローンを組むメリットが大きい場合があります。

そうした、金融機関の比較検討や事前審査、融資のサポートも行っておりますので、ご安心ください。

東京から何度も宇都宮に足を運ぶのは簡単なことではありません。だからといって、打合せ回数を減らし、ご要望に耳を傾ける機会を減らしてしまっては良質な設計になりません。ゆえに、ディップではzoomなどのオンライン打合せや、LINEでのやり取りを積極的に活用し、対面しなくても円滑にコミュニケーションが取れる体制を整えております。

また、私たちは宇都宮に会社を構えておりますが、那須や日光などの実績も多数ございます。移住先の自然環境やハザードマップにないリスク、またはメリット・デメリット、保育園、幼稚園、小中学校、病院などの評判や実態、等々、地元特有な情報も持ち合わせております。ぜひお気軽にご相談ください。

初回の打ち合わせも、zoomなどのオンラインや、LINEでのお問合せフォームによりレスポンスよくご対応しております。栃木県内への移住をお考えの方は、まずはディップへご相談ください。

敷地南にあるコナラの木/ Quercus serrata tree in the south of the site

 

 

2021.12.16

設計・施工現場紹介 -Dice様-

 

 

 

 

 

みなさま、こんにちは。DIP佐山です。

冬らしい寒さが心地いい季節です。事務所から望む森を眺めのながら、

珈琲を傍らにマインドフルネスを時々するこの頃です。

 

今回は久しぶりに「設計・施工現場」の紹介をしたいと思います。

ちなみに現在ディップでは、従来の設計・デザインに加え、施工からアフターまで一貫して対応しております。

多くの「設計事務所」では、設計のみを行い、施工に関しては地域の建築会社・工務店に任せてしまうのが一般的です。しかしディップでは、施工まで請け負うことで、精緻な設計を、より品質の高い建物として実現できる体制をつくりました。詳しいことは「施工・ものつくり部門」のページをご覧いただければと思います。

 

ご紹介するのは「Dice」様という美容室の設計・施工現場です。

美容師でいらっしゃるオーナー様が、独立して新しく店舗を開業されるとのことで、ディップにお声をかけていただき、出店するテナント探しからご協力をさせていただきました。

 

しかもDice様には、過去ディップがお手伝いをさせていただいた、別の美容室のオーナー様をご紹介し、すでに独立創業を経験している先達のオーナー経営者へ相談ができる場を設けました。これには、Diceのオーナー様にも喜んでいただき、「設計・施工」を請け負うだけでなく、創業支援というカタチでご協力ができた、思い入れの深い現場です。

 

今回の現場で一番の課題は「限られたご予算内で最大限いいものを作るには、どうしたら良いか」という点でした。

創業には、資金がかかりますから設計・施工にかける予算もしっかり見極める必要があります。

しかし、予算が限られているからといって、妥協したデザインにしてしまっては集客とリピートに影響がでます。

ディップの役割は、お客様から預けていただいたご予算をどのように配分し、設計やデザインの力で、価格以上の価値が感じられるものにするか、です。

 

オーナー様は、インダストリアルなデザインがお好みだとのことで、モノトーンを基調に天井の鉄骨やクロスを剥がした壁の質感などを生かすデザインをご提案しました。

 

 

特に注目して頂きたいのは、この天井です。

こちらは工事前の写真です。元は司法書士事務所が入っていたため、一般的な事務所の雰囲気です。

 

 

 

そして、こちらが天井やクロスを剥がした後の写真です。

この見えている鉄骨部分をあえて隠さず、そのまま黒く塗装し、色と素材の統一感でインダストリアルなデザインに表現することにしました。

 

 

 

また、壁にもクロスを貼らず、直接塗装を施すことに。

塗装面が多いということは、塗装の美しさや色・質感が、全体のイメージに大きく影響します。現場では、DIPインテリアデザイナーの轟と佐山で塗料の色を作り、実際に塗ってみるなどして、微妙な色の差を突き詰めていきます。

 

 

 

塗装屋さんとの連携も密にして、現場での打合せを丁寧に行いました。

 

 

 

 

こういった「天井の鉄骨を塗装して見せる」「壁にクロスを貼らずに直接塗装する」などは、設計・施工を予算内に収めるための工夫でもありました。どんなお客様の予算も無限ではありませんし、かけたご予算以上の価値を感じられるようにするのが、プロフェッショナルの仕事だと考えています。今回も「工夫」を重ねることで、予算内かつ、デザイン的にも大変ご満足いただける仕上がりにすることができました。

 

こちらは塗装が完了した後の写真です。ここから、シャンプー台やイスや鏡、照明などの機材や備品が搬入されます。

 

 

 

クールビューティーな雰囲気のオーナー様からも「細かいところまでキレイに塗ってもらって感動です」と話されるその言葉が不安から喜びに変容するタイミングだったと感じました。

 

さらに今回はディップのグラフィックデザイナーが、Dice様のロゴデザインを制作しています。

 

 

 

またこちらは、ロゴが実際の看板になった時のイメージを確認するために、看板を模型にして、見え方を現場で確かめています。向かいの道から見た際や、周囲の植栽と合わせてどのように見えるかを細部まで確認していきます。

 

 

 

ロゴと合わせて、名刺のデザインにもご協力しています。

オーナー様とは、出会ってから現在に至るまで、密にやり取りをさせていただき、施工中には仕上がりに対する喜びのLINEをいただき、心配ごとや不安な点も都度ご相談をいただきました。

 

また、ディップのOB施主様である美容室のオーナー様をご紹介したことで、「創業にあたって他にやっておいたほうが良いことは?」などの不安や疑問を相談する機会や、「ここには予算をかけたほうがいい」などの経験者からのアドバイスをもらう機会が出来たことにも、大変喜んでおいででした。

担当デザイナーの轟も、DIP社内でも、オーナー様と一緒に考え、悩み、お手伝いができて、非常に楽しかったですし、何より達成感がありました。もう自分のお店のような気持ちなので、オープン後は、繁盛店となっていただきいですね。

このようにディップでは、設計・施工だけでなく、テナント探しやロゴのデザイン、創業者のご紹介など「創業支援」も積極的におこなっております。

今回ご紹介しました、美容室などのヘアサロンはもちろんのこと、飲食店などの独立・創業をお考えの方も、ぜひお気軽にご相談ください。

ディップのスタッフ一同、全力でサポートさせていただきます。

 

【ご協力】

Dice ※2021年9月16日(木)新オープン

住所:宇都宮市越戸1丁目6-11

2021.10.27

素材探求の旅  ふふ日光

Photo by  sayama

 

 

 

 

初秋の気配を感じる間もなく、急に寒日が続いておりますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。私、佐山も、優秀な女性スタッフの方々も、とにかく体調管理には気をつけながら、日々建築に向き合っております。

以前このブログで、リッツ・カールトン日光に行った時のことを綴りましたが、今回は同じく日光にある「ふふ日光」を探訪した感想をお伝えしたいと思います。

 

「ふふ日光」は「田母沢御用邸付属邸」の跡地に建設された、ラグジュアリーリゾートで、隣接して「日光田母沢御用邸記念公園」があり、豊かな自然の中に立地しています。

 

「リッツ・カールトン日光」が開業した(2020年7月)と同時期にオープンした事もあり、建築やインテリア、顧客層も対照的なこの旅館にも興味を持っておりました。 スケジュールを調整し新緑も落ち着いてきた頃に訪館しました。

 

エントランスからロビーに入ると庭の植栽が美しく見えます。

 

 

 

こちらはエレベーターホールです。軒天井にはケイカル板が目透かしで貼られ、つや消しの塗装が施されてあります。外観やパブリックな部分はあまり色数を使わず、統一された無彩色でまとまっています。汎用的な建材でも、色遣いを整理すると落ち着いた雰囲気を創ることができますね。

 

 

 

こちらは鍛鉄の手すりです。こちらもシンプルであり、かつ、ジョイントのディテールは皿ビスでまとまっていました。

 

 

 

客室もシンプルなデザインで、懐かしさと気品を感じました。この写真はソファから外を眺めたアングルですが、室内の照明を消すことで、外からの自然の光の陰影が美しく見え、ゆっくりと寛げます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

インテリアのディテールで気になるところは、いつも共通しますが、ここの床見切りには麻と木床の境に、角型真鍮が使われていました。隙間もなく綺麗に納められています。

 

 

 

そしてこちらは、室内の照明スイッチ。こちらにも真鍮が使われています。富山県高岡市の「FUTAGAMI」ですね。私もインテリアにより「FUTAGAMI」は時々使いますが、レトロモダンなテイストに合うプロダクトが多いです。ペンダント照明の「明星」でご存じの方も多いですね。

 

 

 

私が感じる「ふふ日光」の建物は、一般的で汎用性のある建材や製品を使いつつも、色彩を統一したり、バランスよく配置したり、そのプロポーションを整えることで、落ち着いた高級感のある雰囲気を創り出しています。それは非常に感心すべきことだと感じますし、大切なデザインコードだとも改めて思いました。

ただ実は、今回の宿泊で最も印象に残っているのは夜のお食事でした。もちろんお料理そのものも、素材から味付け、器のコーディネートまで素晴らしく、かつ美味しいものだったのですが、何より素晴らしかったのは、おもてなしをしていただいた女性のスタッフの方でした。

 

 

 

失礼とは思いましたがご年齢をお聞きしますと18歳とのこと。その年齢とは思えないほど会話がしっかりしていて、お料理もお酒についても大変詳しく説明してくださるのです。

おそらく普段から、懸命に勉強をされているのだと思います。少ない会話の中にも、とても芯の通った方であることがうかがえました。

「いにしえ」の自分が同じ年齢のころは、建築を目指し学生として青春を謳歌していましたが、これほどエネルギーに溢れていただろうか… この方は、この先どんな素敵な人生を歩むのだろうか、と感慨を深くしながら、而今を美味しくいただきました。

 

住宅の設計・建築の仕事をしていると、お施主様の将来を想像することが必要になります。成長の過程で、その家がどういうものであったら良いのかを考えるためです。

ですので、今回もつい「この方はいつか独立するのではないだろうか」「何か自分でお店を開いたりするのかも」など、口には出しませんが、色々な未来を想い描いてしまいました。これも一つの職業病なのかもしれませんね。

おもてなしをいただいたこの女性の方からは、目には見えないエネルギーが溢れていました。これはきっと若さだけではなく、この方の「生きる姿勢」にもよるものだとは思います。

忙しい日々の中で、非日常や癒しの空間は、心をリセットする為にも大切ですが、人間力の高い方と出会う事も旅のおおいなる意義ですね。

また、探求の旅にでかけてまいります・・・

 

 

 

2021.08.24

建築探求の旅 インド

Photo by sayama

 

 

 

みなさま、こんにちは。DIPの佐山です。いよいよ季節が本格的に夏らしくなってまいりました。毎年のことではありますが、水分補給はしっかりと、くれぐれも熱中症には気をつけてお過ごしください。

 

最近は、インドで発見されたコロナウイルスの変異株が、猛威を奮いはじめているようです。特に現地インドの状況を見ると、大変心が痛みます。

私も過去に1度だけインドに足を運んだことがあり、大きなカルチャーショックと、インドの人々の熱量に驚かされたものです。

 

今回は、そんなインドを訪れた時のことを思い出して、書いてみようと思います。

突然ですが、「マハトマ・ガンディー」を知っていますか?細かい功績などは知らずとも、名前くらいは聞いたことがある方がほとんどだと思います。

 

では、「スバス・チャンドラ・ボース」という人を知っていますか?

実は彼も、インド独立のために人生をかけて戦った英雄なのです。

 

時は、2017年まで遡ります。ある日、ディップの事務所に1本の電話がありました。

「設計をお願いしたいので、会えないか?」と。彼の名前は、インド人のB.Sディシュムクさん。

早速お会いして話を聞くと「日光で、チャンドラ・ボースの平和記念公園をつくりたい」と相談をされました。

私としては、まず「チャンドラ・ボース」が分からない。そして『なぜ日本に?なぜ日光に?』という思いです。

 

ディシュムクさんは、45年前から日本にいて、日本語は堪能。

お聞きした話を短くまとめると、ディシュムクさんが、日本に安置されているボースの遺骨をインドへ帰還させる運動をする中で、知人から広大な土地の寄付の話が持ち上がり、そこが日光だった。そこを、ボースとインパール作戦の戦没者の慰霊を行う場所にしようと考えた…というわけです。

 

チャンドラ・ボース平和記念公園の完成イメージ

 

 

 

慰霊塔や訪れた方の宿泊施設まで、基本的な設計は現地インドの建築家によって出来上がっていました。ただ、気候も風土も異なる日本でインドの建築物を実現させるためには、日本の建築家の協力と設計・監理ができる会社が必要だったらしく、そこでディップを見つけてくれたらしいのです。

 

その後の経緯は省きますが、建設の資金を募るために、日本で記者会見や、現地インドでの広報活動も一緒に行うことになり、その流れでインドを訪れることになったのでした。

日本での記者会見の内容は、2017年6月28日下野新聞に掲載されました。

 

 

 

 

2018年6月、インドの首都デリーにある「インディラ・ガンディー国際空港」。

 

 

 

到着の次の日は、早速記者会見。インドの環境大臣がいらっしゃるなど、現地での注目度の高さを感じました。

 

現地インドでの記者会見の様子。たくさんの人が訪れてくださいました。

 

 

 

その日の夜は、プネ市にあるディシュムクさんのコンドミニアムへの宿泊を勧められたのですが、落ち着いて休みたかったのもあり、トゥクトゥクに乗って近くのホテルに宿泊することに。

三輪タクシー「トゥクトゥク」

 

 

 

ところがこのホテル、部屋に入ってみると床もベッドもお世辞にもキレイとは言えず(正直に言ってしまえば、大変汚く…)、窓は壊れて閉まらないため、虫もどんどん入ってきます。結局一睡もできずに朝を迎え、フラフラしつつ、現地同行は続きます。

眠れなかったホテルのエントランス。こう見るとキレイそうに見えるのですが…

 

 

 

このままでは身体が持たないと、残りの2泊は自分でプネ市にある「コンラッドホテルインターナショナル」の部屋を取ることに。

さすが、世界基準のホテルで綺麗さもサービスの高さも素晴らしく、ホテルでの時間は心穏やかに過ごすことができました。ここでも、つい設計・デザイン的に興味の惹かれるところを写真に取るなど、職業病が出てしまいますね。

Conrad  Pune メインエントランス

バスルームの鏡に、モニターが埋め込まれています。なかなかおもしろいですね。

 

 

 

滞在期間は、現地の大学の学長や、ドバイの社長、インドのデザイナーなど色々な方とお会いする機会もあり、新鮮でした。

写真右端の方が、ディシュムクさんです。

 

 

 

 

 

 

ただ、街を見渡すと、インドにはまだまだ貧しい場所や人も多く、日本がいかに安全で衛生的で、恵まれているかを痛感いたしました。

 

 

 

タクシーの客引きや、花売りなど、多くの人々が生きるために懸命で、そこには、今の日本で失われた人間の熱量を感じずにはいられませんでした。私佐山も、もっと自分を高めるべく精進しないと、などと思った次第です。

 

 

 

今は非常に大変な状況かとは思いますが、またあの元気で、熱量のあふれるインドを取り戻していただきたいと願っております。

 

その際には、今回の旅では叶わなかった、北部チャンディーガルの世界遺産、建築家ル・コルビュジエの建築群を、ゆっくり見てまわりたいものです。

 

資金を募っている最中に、コロナが流行してしまい、「チャンドラ・ボースの平和記念公園」の計画は、まだ実現にはいたっておりませんが、ディップでは、このように様々な建築・設計の相談を受け付けております。ぜひお気軽にご相談いただけますと幸いです。

 

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