Dip佐山の建築日記の記事一覧

2021.04.22

素材探求の旅 つくば kitchenhouse(キッチンハウス)

 

 

Photo by sayama

 

皆様、お元気にお過ごしでしょうか。代表の佐山です。前回の建築日誌から約1年半がたち、生活の様式も大きな変化を迫られました。戸惑うこともありますが、私もDIPのスタッフも、建築に向き合う気持ちは変わらず、お陰様で忙しい日々を過ごしております。

 

3月には、お打ち合わせ中のお客様と共に茨城県つくば市にある、kitchenhouseつくばショールームへ足を運んでまいりました。

 

kitchenhouseとは、日本のオーダーメイド型のキッチンブランドで、海外製の水栓や食洗機もオーダーの段階から組み込んでくれるなど、キッチンにこだわりたい方にとっては、大変魅力のあるブランドです。

建築家 隈研吾氏デザインのキッチン『IRORI』の展示も。

 

第一の目的は、お客様のキッチンを一緒に検討することだったのですが、つくばショールームの敷地面積は2700坪もあるらしく、その広大な敷地を存分に活かしして創られたkitchenhouseの世界観も、大変興味深いものでありました。

 

通常のショールームは、ショールーム内にある展示物を見せることが目的なので、外構にはこだわっていません。

ところがこちらでは、駐車場を降りると、印象的に積まれた三毳石のようなSTONE(石)が目を引きます。

 

 

石積みの間を抜けると、ゆるやかに曲線を描く石畳のアプローチが。

 

 

アプローチを歩きながら眺める緑豊かな植栽の中には、樹齢100年のオリーブの木も。もしかして・・・と思いましたが、これは、プラントハンターの西畠清順さんが手掛けたようです。

1つ1つは、凝った作りではなくシンプルなのですが、駐車場から建物に入るまでが、プライベートリゾートに入っていくような雰囲気があり、「キッチンを選ぶ」という目的で訪れたのでは無く、「ゲストとして招かれた」と想える演出に、新しいショールームの魅せ方を感じました。

 

「良い建築は、アプローチから素晴らしい」という持論がありまして、DIPでもアプローチを素敵に作ることを大切に、設計・デザインをしています。

家は住む場所なので、多くの方がそこから学校や会社に出かけ、また帰ってくる。アプローチは、家と社会とをつなぐ場所です。出かけるときは晴れやかな気分に、疲れて帰ってきた際は、気分をリセットして自分に戻れるような場所にしたいと考えております。

 

ショールーム内は、ゆったりした空間に、キッチンとそれに似合うインテリアも合わせて展示され、上質な空間が広がっていました。キッチンそのもののデザインが美しいのはもちろんなのですが、展示の方法で、生活のイメージや憧れも大きく膨らみますから、ご一緒したお客様もとても楽しそうなご様子でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

展示されている照明やグリーンの商品名を一覧表としてテキスト化されていた事も、お客様に対する細やかな気遣いを感じます。

食器・カトラリーに至るまで、ライフスタイへの提案力とデザインへのこだわりが感じられます。

 

kitchenhouseには、GRAFTEKT(グラフテクト)というパッケージ型の姉妹ブランドがあり、こちらの展示もつくばショールームで見ることができます。

 

kitchenhouseはオーダーメイドということもあり、お値段の面では高額な部類に入ります。一方GRAFTEKTは、決められた選択肢の中から選ぶパッケージ型、WEBで見積もり~発注を行うなどの仕組みにより、現実的な価格でデザイン性の高いキッチンが検討できます。そういったパッケージ型であっても、Miele(ミーレ)やBOSCH(ボッシュ)などの海外製の食洗機を入れることができるのは、魅力的かもしれません。

Mieleの食洗機。無駄のない、シンプルで美しいデザイン

そうこうしているうちに、あっという間に3時間以上が経過。

建坪600坪という広いショールームの中は、インテリアのデザインや素材の使い方、空間の見せ方など、接客に至るまで、他のショールームでは感じられない洗練された空気が感じられました。故に、他メーカーの担当者も視察によく訪れるとの事です。

今後はDIPのデザイナーも、御担当する建築主様に同行いたしまして、設計プランの中でこのメーカーが機能的にも、デザイン的にも適合するかご提案させていただきます。

また、DIPではお客様のアイデンティティーとライフスタイルを熟考し、多様な選択肢の中から、丁寧なご提案をしております。kitchenhouse・GRAFTEKTのキッチンもご提案に加えながら、最適な答えをご一緒に探求して参りましょう。

2019.08.30

素材探求の旅 宮城 DATE-KANSTONE

LESLIE KEE も撮影に使った石のアトリウム。photo by sayama

 

 

皆様、お変わりなく元気にお過ごしでしょうか。5か月ぶりの建築日記ですが私もDIPもスタッフも大変忙しく日々設計とデザインと打ち合わせと現場を東奔西走して作品創りを進めさせていただきております。

盛夏の8月に宮城県に行ってきました。理由は、どうしても使いたいSTONE「石」があったので。

原石の採掘場や加工仕上げ場も拝見しましたが、最大の目的は間もなく完成する建築の、重要なアート作品(Art work)になる石を選定するためです。

大蔵山スタジオ様 本社アプローチ

 

 

広大な敷地内にあるアート作品         photo by sayama

 

 

伊達冠石は安山岩に属する火成岩で、写真のように表面は茶褐色のようなタンカラーのベルベットのような独特の色具合です。ご案内いただいた村上統括マネージャーによるとマグマの鉄分が2000万年の月日を経て酸化し、それによって表面が鉄褐色を帯びているそうです。しかし、内部は漆黒色なんですね。原石も拝見しましたが一つの単語では表現できないくらい、様相と文様がすべて異なる、しかし味わいのある素材ばかりでした。

DIP 森へひらく平屋  01

 

 

DIP 森へひらく平屋 02

 

 

8月末に完成するこの「森へひらく平屋」アプローチエントランスに景石として使用いたします。原石のまま使いますので景石とは言わないかもしれませんが、村上マネージャーと高木さんのお蔭で素晴らしい形と表面色の原石を見つける事ができました。私の好きな、イサムノグチやヨウジヤマモトも、この石とつながっている事が冠石に敬愛の気持ちを抱く理由です。

そもそも石はプリミティブ(原始的、未発達、粗野)な素材です。しかし、工業化され均一化した建材や素材は悪くはないけれど、それだけでは叙情的ではないですね。

栃木県にも大谷石をはじめ、三毳石、芦野石、岩船石、など良質な石素材があります。  どの石もデザインし、使わせていただいておりますが、伊達冠石は他の素材にはない、圧倒的なプリミティブさと、それゆえに建築家・彫刻家たちアーティストの創作に対する探求心を刺激する「stone」なのです。

 

 

 

2019.03.12

自然から、これも自然へ(那須から京橋へ)

那須の邸宅(仮称)

 

 

 

冬の那須はとても寒いです。しかし、空気が澄んでいて呼吸をすると新鮮な酸素が身体を巡り気持ちが落ち着きます。  久しぶりの建築日記ですがみなさんお元気でしょうか。 わたしは相変わらずに設計・デザイン・打ち合わせや、素材探求の旅をしています。那須の邸宅もガレージと庭園を残すくらいになりました。春にはGalleryのような建築群が見て取れると思います。

ホールのピクチャーウインドウ

 

 

 

書斎へつづく扉

 

 

 

 

 

このテーブルは  THE LIVE EDGE (MASTERWAL)。

世界で一枚のライブエッジ(一枚板)です。木目の美しさ、その手触り感、そして空間に溶け込み過ぎない存在感。素敵な器と美味しい料理がより引き立ちます。那須の四季にも違和感はまったくありませんね。

 

 

 

東京駅壁面緑化

 

 

 

光と雨はあるけれど、無機質な空間に施す緑化デザインの仕事を進めさせていただいております。八重洲口のグランルーフ下にある階段わきの壁面緑化を見てきました。写真の植栽は全て自然の木々、植栽なのでもちろん自動灌水が整備されています。屋上庭園もよいですが壁面の緑化はデザイン的に非日常性があります。普段はグランドカバーとして視線を見下げる場所にあるものが水平に「観る」ことがその理由かもしれません。それがイミテーションでないことが心象に残るのでしょうね。 那須の自然にはない、もう一つの自然を感じました。これも素敵な自然です。

 

TokyoSquareGardenの屋上緑化

 

 

 

 

2018.12.05

「端正な日本美の表現」 DIP OPEN-HOUSE 12月8日開催 

今回の完成見学会は1日限定、かつ1組づつのご案内ですので前回同様、先行して見どころをブログにてご案内させていただいております。「パークサイドハウス」とは名前の通り、敷地の南側に宇都宮市の広い公園が隣接するロケーションです。陽当たりも風通しも充分な敷地です。公園からの視線など、プライバシーの確保は台形の中庭と植栽で確保するよう設計・デザイン致しました。

 

公園側から中庭とリビングエリアを見る。

 

 

 

 

 

洗面とランドリーエリアにあるカウンター。気の肌触りが柔らかい雰囲気。洗濯物をたたんだり、着替えを置いたり多目的に利用できます。上段棚の棚受け金物はFUTAGAMIの真鍮製品。

洗面ランドリーエリアにある天井埋め込み型の室内物干しパイプ。上下します。

 

 

洗面ランドリーエリアのシンク周辺。壁横幅いっぱいのミラーは写真で見るよりもよりも大きく、2人~3人同時にお使いになれます。

 

ダイニングテーブルはMasuterWal製。ペンダントライトはFUTAGAMIの明星、黒ムラ仕上げ。どちらもクラフトマンシップを感じる一級品ですね。

 

1階と2階をつなぐ片持ち風階段。アイアン製の手摺は施主さま用のシンプルなオリジナルデザイン。

 

リビングエリアの煉瓦タイル。日差しがあるときも美しい色ですね。

既にお住まいになられている建て主様からDIPへの温かいお気持ちと御好意に深く感謝致しております。  実際の空間をぜひ体感いただければ幸いです。

 

 

2018.12.03

DIP OPEN-HOUSE 「パークサイドハウス」12月8日開催 

 

 

 

みなさん、お元気ですか。暖冬と乾燥で風邪などひかぬようお気を付け下さい。慣用ですが2018年もあと数週間となりました。慌ただしい毎日かと思いますがそんな時こそ、少し心に余裕をもって過ごしたいものです・・・。と、いうことで素敵な家が完成しましたので見学会を開催させていただきます。建て主様に感謝致しております。この建築日記では開催に先立って見どころを少しご紹介させていただきます。   まず外壁材は、遮熱性フッ素樹脂塗装ガルバリウム鋼板です。通常のガルバ鋼板では表現できない表面の平滑性と美しい水平ラインが上品さを醸し出しています。さらに20年は確実に色褪せないフッ素樹脂を焼付塗装しており遮熱性と木造45分準耐火にも対応しています。一般的なリブ型ガルバ鋼板では表現できない意匠性と高い機能性で資産価値の高い家を設計デザインしました。

昼は艶やかに、夕景では落ち着いた漆黒で深みを増す外壁。

 

 

 

 

 

 

デザインのコンセプトは建物全体もインテリアも

「端正で洗練された日本美の表現」、そして「クラフト感のある素材とディテール」です。上の写真は玄関たたき部分。正面の造作家具は本体と扉の素材を変えました。扉は無機質に、本体は有機的にすることで手作り感のあるモダンなオリジナル家具に見えます。扉の摘みは付けずに大手部分に手掛欠きをしています。すっきり見えますね。上框は大谷石のコーピン仕上げ。出隅は軽く面取りしました。できるだけ「みそ」が無いところを選んでいます。土間は墨入りモルタル。墨の種類や分量は経験値によりますが落ち着いた良い色むらが表現できました。床材は無垢ナラ材オイルフィニッシュ。オイルは建て主様の手によるものです。正面中央のカウンター材はベンチにも使う事ができます。

 

 

 

リビングのシアターエリアです。テレビサイズは確か65Vでしたでしょうか。大型テレビを壁付けにしても違和感のない壁面は素焼きの煉瓦タイルです。天井高さ4メートル付近まで積み上げています。タイルの目地は詰めずに空目地にしてありますが、それはタイル一つ一つに陰影をつくり素焼きの素材感を際立たせるためです。上部には照明のグレアレスDLが仕込んでありますのでライティングにより壁面のクラフト感がより色濃く感じられます。  実は昼間の煉瓦タイルも素焼きの色がとても綺麗ですので是非実物をご覧ください。

次回は水廻りのこだわりポイントをご案内致します。

 

 

 

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