一戸建てのハウスクリーニングの料金相場|業者の選び方や賢い使い方

家を建てる

ハウスクリーニングは賃貸住宅だけでなく一戸建てにも用いることが可能です。近年では普段手の届かないところの清掃や大掃除の代わりに依頼している方が多くなりました。

しかし一戸建てのハウスクリーニングはどのような業務までお願いしてよいのか、どれくらいの費用が必要なのか分からない方も多いのではないでしょうか。

今回はハウスクリーニングの業務内容や、費用相場、業者選定のポイントを紹介します。本記事を読むことで、一戸建てのハウスクリーニング費用や正しい業者選びができるようになり、安心して依頼することができます。

ハウスクリーニングはどんなことをする?

ハウスクリーニングは専門業者による部屋の掃除です。

賃貸住宅の場合、入居者が退去した後はハウスクリーニングを行い、次の入居者が気持ちよく使える状態にしておくことが一般的です。

そもそもハウスクリーニングは日本の高度経済成長と同時に建築ラッシュが続き、不動産賃貸業が盛んとなったタイミングが始まりです。

賃貸物件の入居者は退去時に原状回復することが定められるようになり、ハウスクリーニングが部屋の清掃を行う流れが構築されました。

現在でもその流れは変わらず、入居者は賃貸物件の契約をする際、ハウスクリーニング費用を支払うケースが多いです。

現在のハウスクリーニングは主に下記の9項目の作業を行います。

  1. クロスの張替え作業
  2. 壁の補修
  3. 床の補修やワックスがけ
  4. キッチンの清掃
  5. トイレの清掃
  6. 洗面化粧台の清掃
  7. お風呂の清掃
  8. エアコンの洗浄
  9. 玄関清掃

一般的には居住空間をきれいにすることがハウスクリーニングの業務内容です。その他にコンセントの交換なども行う場合がありますが、電気工事士の資格が必要であるため、できるハウスクリーニング業者は限られています。

また冒頭にもお話しした通り、近年では賃貸住宅だけでなく一戸建てのハウスクリーニングを依頼している方も増えます。

自身では「手が届きにくい場所の掃除」や「掃除が面倒だと感じる方」「大掃除と同時にクロスの張替えなども検討している方」が依頼しています。

さらに自分では気が付かない汚れも、ハウスクリーニング業者であれば見つけてくれるため、一戸建てを所有している方からの支持も高いです。

家事代行・掃除代行サービスとの違い

ハウスクリーニングと家事代行・掃除代行サービスの内容は似ているところが有りますが、業務範囲や掃除道具に違いがあります。

ここでは家事代行・掃除代行サービスとハウスクリーニングの違いについて紹介します。

家事代行とは

家事代行とは専門業者が自宅へ訪問し、部屋の簡易清掃や洗濯、料理などの日常生活補助をしてくれるサービスです。

具体的な作業はサービス内容は会社によって異なるため一概には言えませんが、主に下記の7項目になります。

  1. 部屋の片付け(荷物整理・掃除機かけ)
  2. 料理の作り置き
  3. 食器洗い
  4. キッチンの清掃業務
  5. トイレ掃除
  6. お風呂掃除
  7. ごみ出し

更にオプションなどを追加した場合、「子供の送り迎え」「宅急便の配送・受取業務」「窓の掃除」「靴磨き」なども行ってくれます。

家事代行とハウスクリーニングの違い

家事代行の作業内容とハウスクリーニングの作業内容と道具が異なります。

家事代行は普段の生活補助を行うのに対し、ハウスクリーニングは空間を元通りにすることを目的としています。

元通りにするために、プロ専用の洗剤や機材を使用するのに対し、家事代行サービスは依頼者の家にある掃除用具や洗剤を使用します。

会社によってはスタッフが道具や洗剤を持参する場合もありますが、一般的には市販で販売されているものを道具を用いるケースが多いです。

具体的な作業内容の違い

家事代行とハウスクリーニングでは作業内容は異なりますが、作業場所は同じとなるケースもあります。それぞれの違いを比較するため、下記の表にまとめました。

家事代行 ハウスクリーニング
エアコン掃除 エアコン外周汚れの清掃。フィルターの汚れ掃除まで行う エアコンの内部まで高圧洗浄機等を用いて清掃。

ホコリだけでなく、カビなどをも取り除く。部品が劣化や破損していた場合は交換も可能。

掃除機・クイックルワイパー・雑巾などで清掃 家具家電を全て移動し、ポリッシャー等で洗浄する。ワックスやコーティング塗装も行う。
キッチンや洗面化粧台など スポンジと洗剤などを用いて掃除を行う 専門道具を用いてクリーニングを行う。キズなどがある場合、要望があれば補修対応も行う。
お風呂 市販の洗剤を用いて掃除を行う ユニットバスの清掃だけでなく、配管の掃除も行う。また換気扇が汚れている場合は、取り外して掃除を行う

掃除代行サービスとは

掃除代行サービスとは名前の通り、部屋の掃除を行ってくれるサービスで、家事代行のように料理や洗濯などは行いません。

プロまではいかなくとも、掃除が得意なスタッフが自宅に来てくれて、部屋の片付けなどを行ってくれます。主な作業内容は以下の5項目です。

  1. 部屋の片付け
  2. 掃除機かけ
  3. 窓ふき
  4. 水回りの掃除
  5. 玄関掃除

また会社によっては、ごみの分別やごみ出しなどもサービス内容に入っているケースもあります。

掃除代行サービスとハウスクリーニングの違い

掃除代行サービスか家事代行の掃除部分が類似しています。

もちろん会社によって異なるため、一概には言えませんが、依頼者の自宅にある掃除用具を用いて清掃業務を行います。

ハウスクリーニングのように、専門用具を使う訳でもなく、簡易清掃がメインです。エアコンなどの掃除を細かく行ってほしいなどをと依頼すれば、多少料金は高くなるものの、行ってくれます。

また、家事代行と比べて掃除のクオリティは高い傾向にあるため、きれい度でいえば掃除代行サービスの方が高いでしょう。

ハウスクリーニングの費用相場

これまでハウスクリーニングの内容について紹介してきましたが、気になるのは費用ではないでしょうか。

普段ハウスクリーニングに触れる機会が少ないため、どれくらいの費用がかかるか分からない方も多いです。

ここでは一戸建てのハウスクリーニング費用の相場と場所別・間取り別の費用を紹介します。

一戸建てのハウスクリーニングの相場

一戸建てのハウスクリーニング費用の相場は「60,000円〜150,000円」前後である場合が多いです。

もちろん戸建ての大きさや、クリーニング内容によって異なるため一概には言えません。

また、居住中である場合は、空室状況より作業の手間がかかるため、見積価格も20%〜30%上乗せされる場合が多いです。

場所別

ハウスクリーニングは場所を特定して依頼することも可能です。

例えば「浴室や洗面化粧台などの水回りだけ」や「床のワックスがけだけ」と家全体ではなく、一部のクリーニングだけも承っている会社も多いです。

そのため、ここでは場所別の費用相場を紹介します。

場所 費用相場
浴室 12,000円~20,000円
キッチン 12,000円~20,000円
レンジフード 6,000円~11,000円
トイレ 5,000円~9,000円
洗面所 7,500円~11,000円
床(クリーニングとワックス) 8,000円~15,000円(6畳の場合)
エアコン 8,000円~15,000円

浴室・キッチン・洗面台など、水回り3点セットのハウスクリーニングを行う業者もあり、セット割引を設定しているケースもあります。

また、上記の価格は一例であるため、具体的な金額を知りたい場合は、ハウスクリーニング会社に相談するようにしましょう。

間取り別の相場

一戸建てのハウスクリーニング費用相場は先ほど紹介した通りです。ここでは間取り別の費用相場を紹介します。

間取り 空室時の費用 入居者居る場合の費用
1R・1K 18,000円~22,000円 20,000円~25,000円
1DK・2K 22,000円~25,000円 28,000円~33,000円
1LDK・2DK 27,000円~30,000円 40,000円~45,000円
2LDK・3DK 38,000円~41,000円 50,000円~55,000円
3LDK・4DK 42,000円~45,000円 60,000円~65,000円
4LDK・5DK 48,000円以上 70,000円以上

ハウスクリーニングの賢い使い方

先ほど紹介した価格を見てもハウスクリーニング費用は安くはありません。少しでも費用を抑えるために以下の3つを意識しましょう。

  1. 自分でできるところは自分で行う
  2. クリーニングを依頼する場所をまとめる
  3. 2月3月の繁忙期を避けて依頼する

自分でできるとことは自分で行う

最小限の費用で済ませるためには、自身でクリーニングできる箇所がないか確認してから依頼しましょう。難易度が低いトイレの清掃やお風呂の掃除は自分でも可能であり、配水管のクリーニングだけを依頼することで、ハウスクリーニング費用を抑えることが可能です。

クリーニングを依頼する場所をまとめる

お風呂やキッチン、洗面所など水回りをまとめたセットを利用することで、ハウスクリーニング費用を抑えることが可能です。

バラバラなタイミングで頼んだ場合、交通費なども加算されます。しかし一度に依頼することで、一か所あたりのハウスクリーニング費用は低くなります。

2月3月の繁忙期を避けて依頼する

ハウスクリーニングは2月3月が繁忙期であるため、費用が高額となります。

春先の時期は賃貸住宅の入退去が多くなる時期であるため、ハウスクリーニング会社は不動産会社から多くの依頼を受けます。

また10月も企業の人事異動が多いため、9月10月は避けた方が良いです。閑散期を狙った時期に依頼することでハウスクリーニング費用を抑えることが可能です。

ハウスクリーニング業者の選び方

ハウスクリーニング会社は全国に何百何千社とあります。多くの方はどの業者へ依頼すべきか分からない方も多いのではないでしょうか。

そのため、ハウスクリーニング業者を選ぶポイントを紹介します。

3つの注意点

ハウスクリーニング業者を選ぶ際、下記の3つを確認しましょう。

  1. ホームページに料金体系の記載の有無
  2. スタッフがアルバイトではない
  3. 見積もりの速さ

ホームページに料金の記載がないハウスクリーニング業者も多いですが、依頼者の立場からすると、ある程度金額は把握したいでしょう。

記載があることで、ハウスクリーニング業者が高いか安いかの判断が可能となります。

また見積もりを依頼する場合は、ハウスクリーニング業者が現地を確認します。ある程度の費用は決められているものの、実際の状況を確認した上で見積もりを取るのが一般的です。

しかし、見積もりを取りに来た方がアルバイトの方では依頼者も不安です。そのため正社員の方であるか確認しましょう。また、見積もり依頼をして1週間以上過ぎた場合は、顧客のことを大切にしていない可能性もあります。ハウスクリーニングも手を抜かれる可能性もあるため、見積もり期間も意識して見てよいでしょう。

5つの業者選びポイント

ではどのようなハウスクリーニング業者が望ましいのでしょうか。ここでは5つのポイントを紹介します。

  1. 協会に加盟している
  2. ハウスクリーニングスタッフが全員社員
  3. 見積もりの丁寧さ
  4. 損害賠償保険加入業者
  5. 実績ある業者か

ハウスクリーニング会社の中には「公益社団法人全国ハウスクリーニング協会」か「NPO法人日本ハウスクリーニング協会」に加盟している企業もあります。

協会では定期的な講習を開催しているため、加盟しているハウスクリーニング業者は技術力も高いです。また最先端な洗剤や機材を取り入れているケースもあるため、よりクリーニング能力は高いことがわかります。

また、依頼する業者のスタッフが全員社員である点もポイントです。アルバイトの方より経験もあり、技術力も高く見積もり内容も丁寧に説明してくれます。見積もり内容を説明してもらう際は、「損害賠償保険に加入しているか」「過去の実績はどれくらいか」をヒアリングしましょう。

ハウスクリーニング業者とはいえ、器物破損しない確率は0%ではありません。万が一部屋の物を破損してしまった場合は、ハウスクリーニング業者に請求するのが通常です。

しかし高価なものを破損した場合、ハウスクリーニング業者との連絡を取れなくなることも考えられます。損害賠償保険に加入している業者であれば、保険対応してくれるため、より安心できるでしょう。

ハウスクリーニングで家全体を清潔に

今回ハウスクリーニングの業務内容と費用相場、業者選びのポイントを解説してきました。ハウスクリーニングは自分では気が付かないところや手の届かないところを隅々清掃してくれます。

一戸建ての場合は「60,000円~150,000円」と決して安い価格ではないため、任せて安心できる業者を選びたいと思う方も多いでしょう。

業者を選ぶ際は先ほど紹介した3つの注意点と5つの業者選びポイントを意識することで正しい業者に巡り合えるでしょう。

 

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