DIP

モダニストだけど
オーガニックも似合う家

取材作品

家族が思い思いに過ごせる
プライバシー重視の二世帯住宅

日産自動車の主力生産工場と知られる栃木県南部・上三川町。昔ながらの住宅地の一角に、白壁が青空によく映える住まいが迎えてくれた。  

「今回のご要望は二世帯住宅への建て替え。限られた敷地の中で四台分の車スペースを取りつつ、2世帯分のライフスタイルを実現するのが、住まい作りの課題だった」と話すDIP佐山さん。

Kさんが過ごした実家を二世帯住宅に建て替えることを決心したのは8年前。施主であるKさんがメインとなりながら、奥様と親世帯のスペースをそれぞれが考えるというやり方で打ち合わせは進行。新築するにあたりKさんが大切にしたのは、好きなものに囲まれる暮らしを楽しむことだ。

設計でのリクエストも「日常を愛せる家」。そして「自分たちの好きなものを常に感じられる空間」だったという。

Kさんが理想としたのはカフェのようなおしゃれで開放的な住まい。限られた敷地面積の中で二世帯が快適に暮らす工夫や、アイデアを捻り予算の中で諦めそうになったものをカタチにする工夫など。「コストと叶えたいことを両立するために、DIP佐山さんは一緒に考えながら取り組んでくれました」とKさん。

住まいはコの字型の2階建てとし、親世帯は一階に、子世帯は2階とした。共有の玄関から入って1階には親世帯が過ごす和室や趣味部屋があり、奥へ進むと子世帯が暮らす2階へつながる階段へと続く。

1階と2階をつなぐ階段は2箇所に設け、回遊できる仕組みに。単純に回ることができるというだけでなく、世帯それぞれのプライバシーを守りながら家事や生活の軸となる行動がしやすい間取りを重視している。

二世帯住宅を設計する中で、DIP佐山さんは、世帯間のプライバシーと家族との一体感という相反するのを特に配慮。各々の世帯が独立しながら、家族が心地よく過ごせることを重視して設計した。「今は、それぞれの部屋もありつつ、家族がだんらんするときは2階リビングでくつろげます。Kさんが書斎にいても空間が繋がっているので、家族の声が届きやすいでしょう。」

ひとつの空間にまとめたリビング&ダイニングキッチンは東側にレイアウト。床やダイニングテーブルには味わいのある木材を、照明にもこだわっており、カフェのような温かみのある佇まいを演出している。さらに視線が抜けるよう大開口のアウトドアリビングを設置し、光や風を十分に享受できる空間を生み出した。

同じリビング内には、Kさんこだわりのソファスペースと書斎をデザイン。

大阪に拠点を持つ人気インテリアショップ『トラックファニチャー』を参考にしたという造作家具は、自分たちが本当にほしいと思った物が形にされており、デザインはもちろん、素材や造りの良さにもこだわっている。特にソファ横に設置した木製のサッシュは部屋全体のモダンなイメージの決め手と言っても過言ではない。

また、キッチンスペースは奥様のもっともお気に入りの場所。奥様さんがつくり上げたキッチンは、決してハイブランドな家電や調理器具、器が並ぶわけではない。ひとつひとつが、選りすぐりの品であるからこそ、ギャラリーのような収納が適うのだ。その上で、好きなものだけしか置かないことを習慣にするライフスタイルが、毎日使うキッチンを美しいまま保させている。

「家具も含め全体は落ち着いた雰囲気ですが、ところどころに植栽を置いたり、アクセントに緑のチェアを置いたりして、バランスを工夫しています」とKさん。

水回りの造作も自慢のひとつ。この水受けは、なんと理科の実験などで使われるもので、Kさんが要望してDIPが見つけてきたもの。赤松集成の面材とブルーグリーンのタイルを組み合わせたオリジナルのデザインが、お洒落度をぐっとアップ。メリハリのある異素材が醸し出すオンリーワンの仕上がりとなった。

「どこで過ごしてもお気に入りの場所です」と言い切るK邸では、これからも暮らしに安らぎと潤いをもたらしていくことでしょう。

  • 作品名

    モダニストだけどオーガニックも似合う家

  • 所在地

    栃木県上三川町

  • 家族構成

    ご夫婦、お子様1人

  • 居住年数

    8年

  • 延床面積・間取り

    60坪

  • 居住タイプ・構造

    木造2階建て

  • 価格

  • ご趣味

    ドライブ・旅行・雑貨ショッピング