DIP

ヘアメイク VALO

取材作品

美容室の内装を低コストで実現。
知恵を絞ってどう作るか

東京の美容室でキャリアをスタートさせ、地元の宇都宮に戻ってからもその腕を研鑽していた美容師の酒主憲一さん。いよいよ独立したいとなり、テナント探しと事業計画書の作成から始めた彼が、満を辞してオープンさせたのが「ヘアメイク VALO」だ。  

お店が位置する栃木県宇都宮市みどり野町は、栃木県総合運動公園が近く、子育て世帯にも人気のエリア。近所に住む人たちはもちろん、運動公園に遊びに来る合間にでも親しんでもらいたいとこの地に出店を決めたという。

こうして店舗前に植わっているシャラの木が印象的な美容室が完成したのである。  

店内はどことなくアンティークで清潔感のある雰囲気。設計を担当した、建築家のDIP佐山さんは「内装をゼロからつくることができるのがスケルトン物件のメリットです。来店されるお客様にとって安らぎの空間になるよう、限られた予算のなかで床や壁、照明や鏡など細部に至るまでに工夫しました」と話す。

美容室の店舗デザインは、想定しているターゲットと客層が何よりも重要になってくる。どんな店舗でもコンセプトは大切だが、美容室ではとりわけ店舗デザインに大きく影響する。

酒主さんは、30〜40代の女性をターゲットに設定。それを踏まえたうえで、DIP佐山さんが客層に寄り添う店舗デザインを考えていったという。

空間のアクセントにもなっているタイルシートは、エリアごとに違う雰囲気を創出。

「違うカラーや模様を使ってますが、テイストは統一しています。他にも余ったドアを組み合わせて、受付カウンターにしたり、端材を組み合わせて鏡にしたりしています」と、DIP佐山さんの遊び心がのぞく。職人がこの空間に合わせて作製した什器が、落ち着いたシックな空間をさらに気取りのないものに仕上げている。

また、美容室の顔ともいえるのが、入り口横の大きな木製のピクチャウィンドウ。大きな窓を通して陽の光が差し込んでくる。

開放的なエントランスを通り、髪をカットしながら、気さくな美容師と会話を楽しむ。日頃のストレスを洗い流されるような心地良い空間に、気づけば早5年。口コミでの評判も上々で、ご新規がリピーターになり、ファンは増える一方だ。

「美容師はとてもクリエイティブな仕事です。経験を積み重ねた美容師が腕の立つのは当然のこと。そのうえでおもてなしの心がリピーターを生むのでしょう。酒主さんとのお店づくりでは、最大限にそのスキルを発揮できるようおもてなしの場作りをカタチにしました」。

確かな技術で毎日のおしゃれをより楽しく、お客様にとって心地よく、人生に必要とされるサロンを目指している「ヘアメイク VALO」。実はそろそろ二店舗目を出店するという話があるとかないとか……。

「カフェのような落ち着いた雰囲気とシンボルツリーが特徴の空間で、髪の手入れをしながら癒しとくつろぎを感じてほしい」とオーナー。

今までもこれから先も、自分の髪を好きになってもらうきっかけを作る場所として、愛されていくに違いない。

  • 作品名

    ヘアメイク VALO

  • 所在地

    栃木県宇都宮市

  • 家族構成

  • 居住年数

    5年

  • 延床面積・間取り

    24坪

  • 居住タイプ・構造

    店舗・木造2階建て

  • 価格

  • 業種

    美容室